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森の観察

森の観察・調査・研究

動物たちが命をつなぐ荒廃地の森を観察

2024-12-20
 12月20日(金)、寒気も弱まり足尾の植樹地には青空が広がっていました。10時の気温は4℃でしたが陽射しもあり暖かさを感じます。
 「臼沢の森」(写真➀)や「民集の杜」(写真②)は葉を落とし冬の装いです。観察の森を調査すると、土壌改良地エリアの幼木の樹皮が食べられていました(写真③)。荒廃地に森が出来ることで動物たちが暮らすようになりましたが、冬場は草が枯れ食べ物が無くなるとシカやサル(写真④)が植樹地に入り込み、木の芽や樹皮を食べてしまいます。生態系が豊かになった証でもありますが、二酸化炭素を吸収し温暖化にブレーキをかける木々の生長を促すための獣害対策も重要になってきます。
 「観察の森」の木々は厳しい冬を乗り越えるために冬芽をつけ(写真⑤)、カシワは来春の新芽が出るまで葉をつけています(写真⑥)。生き物たちも、厳しい冬を乗り越える準備をしています。地球温暖化によって海水温が高くなり、その影響で降雪量が増えています。「観察の森」も雪に覆われる季節になりました。春になり雪解け水が森を潤し、木々の生長を促してくれることを願う観察となりました。
 
  
➀「臼沢の森」
②「民集の杜」
③樹皮を食べられた幼木
④松木の森に暮らすシカ
⑤冬芽をつけたサクラの幼木
⑥春まで葉をつけるカシワの幼木
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